ハリル電撃解任、田嶋会長会見要旨(ゲキサカ)
”試合の勝った負けただけで監督更迭を決めたわけではなく、みなさんの意見があったから決めているわけでもなく、選手やさまざまな方の意見はもちろん聞いたが、それで決めるわけでもない。ただ、マリ戦、そしてウクライナ戦後に、選手とのコミュニケーションや信頼関係が多少薄れてきた。そして、今までのさまざまなことを総合的に評価して、この結論に達した。”
この引用は、会見要旨の中で解任理由に相当する部分です。
解任理由としては、何も決定的ではありません。
日本代表をW杯に導くという職務に失敗した訳ではなく、選手達との信頼関係が破綻した訳ではなく、「信頼関係が多少薄らいだ+諸々」というのが解任理由です。
一般企業のプロジェクトに例えるなら、大きな成果を上げ、その後売上が悪くなり、そしてチーム内の雰囲気が”ちょっと”悪くなったから、「君クビね」、という訳です。
W杯アジア予選通過は、日本代表監督に課せられた最大のミッションでした。
ハリルホジッチ前監督はこのミッションを無事に果たしました。
その後の親善試合の成績が良くなかったとは言え、2ヶ月後にはW杯が始まります。
この4年間(ハリルホジッチ前監督の場合は3年間)の集大成となる機会を前にして、「信頼関係が薄らいだ+諸々」という理由で、仕事をこなしてきた監督をクビにして、新任をあてがってより上の結果を目指すというのは、なかなか納得のいかないロジックです。
正直、縦に速い攻撃に加え、守備、選手交代など、ハリルホジッチ監督の代表を全面的に肯定する気はありませんが、しかし別の監督を今連れてきて「間違いなく代表チームが良くなる」とは到底思えません。
1%も2%も無理でしょう。
(まぁでも西野さんでなくとも、現段階からのW杯の決勝トーナメント進出は、誰でも無理な仕事だとは思いますが。)
これまでの試合後のコメントでもちょこちょこありましたが、選手達からは戦術についての不満が出ていました。
そこが「信頼関係が多少薄らいだ」につながるのでしょうが、首を切る理由としては弱いです。
選手達全員に我慢出来ないほどの不満があったと仮定して、ハリルホジッチ前監督が選手達側に寄って行く事は性格的に困難だったのかもしれません。
しかしこの場合は、「監督と選手たちの信頼関係の破綻」を解任理由にすれば良い事です。
「信頼関係の破綻」が解任理由なら、驚きはしますが、管理する立場の協会の行動には納得します。
しかし、「信頼関係が多少薄らいだ+諸々」という理由での監督解任では、「日本代表が良い成績を残すために協会は頑張っているのだな」とは思えません。
このように田嶋会長の述べたハリルホジッチ前監督の解任理由は説得力のあるものではなく、「良く分からない理由で解任になった」という認識です。(日本人だけでなくおそらく世界共通で)
その外野には良く分からない理由も、これからの代表で表面化してくると思いますが、新チームの混乱と合わせて、全く予想のつかないW杯になりそうです。
他のチームは、これから最後のコンディション調整をしながらスタメンを固める段階ですが、日本代表はこれから多くの調整を必要としています。
これらはつまり、チームとしての完成度の違いです。
監督が選手達に伝えるべき事柄、選手達が話し合う事柄は多くあります。
人間の能力として伝えきれない事もあります。
クラブチームほど時間がある訳ではなく、代表チームにはそのための4年間のはずでした。
W杯出場国の中で下位の日本は、余計な事をしている暇は無いはずですが、今回の事態になってしまいました。
NHKでJFA田嶋幸三会長が語ったハリルホジッチ監督を解任に至った理由が全く理解不能なんで誰か翻訳して説明して欲しい。 pic.twitter.com/NSGFhlqkGF— UG (@soccerugfilez) 2018年4月15日
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