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2018年10月22日月曜日

【論文紹介】サッカーにおけるゴールキーパーのシュートストップ失敗確率を予測する回帰式の検証(平嶋他、2018、体育学研究、68、315)


長いのでほんとに興味のある人だけ、どうぞ。

ポジティブな記事ではありません。

私は、体育学研究の論文を読むのは初めてです。



今回紹介する論文は、


  • サッカーにおけるゴールキーパーのシュートストップ失敗確率を予測する回帰式の検証(平嶋他、2018、体育学研究、68、315)


少しだけ、先行研究である「サッカーにおけるゴールキーパーのシュートストップ難易度の定量化(平嶋他、2014、体育学研究、体育学研究   59、805)」にも言及します。

論文のリンクはこちら

日本の研究.comにもまとめられています。(読みやすい)


2018年7月2日月曜日

【小ネタ】パスマップとは

本記事では、サッカーのデータ分析に必須の「パスマップ」について記します。

パスマップとは、パスを出した選手と受けた選手の位置関係や、選手間のパス本数などの情報を図示したものです。

本記事では、既存の3種類のパスマップを紹介します。


2018年6月26日火曜日

【小ネタ】 Attack origin の計測方法の推測


注意、マニア向けの記事です。

本記事では、「Attack origin」と呼ばれる図示の、計測方法について推測します。

私の推測であって、実際の定義と一致するかは不明です。

この図は、ロシアワールドカップで公開されている Tracking Statistics に含まれています。(参考記事、【小ネタ】ワールドカップの公開データ紹介


赤枠内が今回の主題である Attack Origin 。


2018年6月18日月曜日

【小ネタ】ヒートマップとは

本記事では、サッカーにおけるヒートマップ(の作成)について説明します。

サッカーをある程度長く見ていれば、ヒートマップの意味する所はなんとなく分かるでしょうが、原理を丁寧に説明しているページが無かったので、書いておきます。

(小学生中学生が対象かな?言葉遣いが小難しいかな?)


「サッカー ヒートマップとは」GOOGLE検索結果

「サッカー ヒートマップとは」GOOGLE画像検索結果

6月18日現在の検索結果では、「サッカーのヒートマップをQGISで作ってみる」(Qiita)という記事が、ある試合のトラッキングデータの入手からフリーのソフトウェアを使ったヒートマップ作成までをレポートしてます。

他に良さそうな説明記事はちょっとないかな?


【小ネタ】ワールドカップの公開データ紹介



という訳でワールドカップのデータの中身をざっくり紹介します。

(初心者向けです)

これからステージが進むにつれ、「ここらへんの数字がどうのこうの」という議論ができるでしょう。


2018年6月9日土曜日

【小ネタ】確率の低いミドルシュートは避けるべきか?(「サッカーマティクス」より)

数値嫌いな人には、すいません。

日本語版「サッカーマティクス」からのネタです。


「サッカーマティクス」の344pには、ゴール周辺の3領域からのシュート成功率(つまりシュートがゴールになった割合)に関する記述があります。

『ベッティングサイトやテレビ画面に表示される...。(省略) ゴールの発生地点のモデルを作成するのは簡単だ。(省略)』
これに続く記述の中で、筆者はペナルティエリア外からのシュート成功率の低さに驚き、「これからはペナルティエリア外からシュートを撃てとは言わない」と書いています。

これについて2点、意見を述べておきます。

一つは「シュートに至るまでの時間」、もう一つは「相手チームとの駆け引き」です。

まずは筆者が計算したシュート成功率を説明します。


2018年6月5日火曜日

サッカーW杯における情報戦とは?

W杯(ワールドカップ)における情報戦とは何か?何ができるのか?どんな効果があるのか?、について考えてみました。


ワールドカップ前になると、しばしば「ワールドカップは情報戦」というフレーズを見かけます。

ここでの情報戦は、「相手チームを知る」事と同時に「相手チームにこちらの手の内を知られない」事を意味します。

結論は、「確かに重要だが、隠せる情報は多くない。むしろ分析。」

内容

  • 前提1、代表選手は実績豊富
  • 前提2、激闘確定の地域予選
  • 何のための情報戦か?
  • 情報戦で隠せるものは?
  • 情報戦を実施できる期間は?
  • 情報戦が有効な期間は?
  • 情報戦を軽視できるか?
  • 結論




2018年5月28日月曜日

セットプレーのゴールは0.5点になるか?

近年のサッカーではセットプレーによる得点が多く、たびたび話題になります。

このセットプレーによる得点がさらに多くなったら、という妄想を記事にしました。

今後、セットプレーによる得点があまりにも増えれば、サッカーの面白さを維持するために、セットプレーによる得点を低くするか、セットプレーの代案が必要かもしれません。

個人的には、セットプレーよりも流れの中での得点が増えて欲しいです。

以下内容は、

  • セットプレー得点の割合
  • セットプレーは少ないほうが良い
  • 処置案

です。

2017年6月6日火曜日

【小ネタ】サッカー観戦記事を書く心得(リンクのみ)

サッカーコラム J3 Plus+」さんの記事を読んでいて、サッカー観戦記事を書く心得になりそうな記事が何本かあったので、まとめておきます。

今後気になった記事があれば適宜追加します。


2017年5月27日土曜日

【小ネタ】 Football LABのチャンスビルディングポイントの「1」とは?

これまで私の記事では触れなかった、Football LABの Chance Building Point (CBP、チャンスビルディングポイント) についての一言です。

CBPの「1」がどのようなプレーに相当するのか、よく分かりません。


2017年4月4日火曜日

サッカー、ラグビー、競技人口、フィジカルコンタクト

今回の記事では、サッカーとラグビーの競技人口の違いの原因について考えました。

この記事では、競技人口の違いの最大要因を、ルール上のフィジカルコンタクトの扱いの違いと考えました。(これがそれぞれのスポーツの魅力になっている訳ですが)

2017年2月18日土曜日

【小ネタ】サッカーに実況は必要か?

サッカーの実況について私の希望は、「試合中の実況は無し、試合前、ハーフタイム、試合後には解説、インタビューを入れて欲しい」、です。

テレビの副音声には試合中の実況を入れない、配信なら、実況を入れない配信も作る事が希望です。



理由は、実況があると、目で見て得た情報と耳から得た情報が一致せず、集中力が落ちるからです。(どれくらいかは分かりません)

サッカー放送では、当然の事ながら、スタジアム内の音声より実況(アナウンサーと解説者のやりとり)の音声の方が大きくなっています。

こうなると2つの独立した情報を脳内で処理する事になりプレーを観る事に集中できないのですが、最悪(最も困る)なのは、解説の方が面白い裏話をぶっこんで来る事です。

笑って気をそらした瞬間に決定的な場面が起きるのも、よくある話です。

サッカーの試合をテレビなどで観る際には、集中して観るか、気を抜いてボケーッと、あるいは他ごとをしながら見るか、二種類の見方をしがちです。

実況を聞いていると、どうしても後者になりがちだと思います。


そもそも、野球やゴルフのようにプレーの合間があるスポーツでは、間を埋めるための解説は必要です。

しかしこれらのスポーツでも、プレーが始まり、ボールを(投げ、そして)打つ際には、アナウンサーと解説者は声をひそめます。

しかしサッカーでは、間断なくボールが動き続け、ほぼ常にプレー中であり、一方で常に実況が行われています。

サッカーの実況は、視聴の邪魔になっているのではないでしょうか?

ただ、私の意見は実況を完全排除するものではなく、「実況の無い中継も作って欲しい」というものです。



サッカー解説不要論(ペシミストの私はウソが嫌いだ)
スポーツ中継を現場の雰囲気を感じて、静かに観たい。(大手小町)
スポーツ中継の実況(Yahoo知恵袋)

「サッカー 実況(解説) 不要(必要)」で検索すると、多くの記事が出てきます。ただ今回の論旨に似てそうなものは、1ページ目にしか無さそうです。

上に挙げた3つの記事では、色々な意見が書かれています。

オリンピックなどで馴染みのない競技を観る時には、やはり私も実況が欲しいです。

いつかのオリンピック体操金メダルでの「栄光への架け橋だ」という実況は、間違いなくアリだと思います。

日本代表戦における松木安太郎さんの「居酒屋?実況」も、楽しいものです。

また、サッカーの解説者の方々の中には、濃密な事前準備をされている方もいるようです。

サッカー実況の知られざる“裏側”。「実況ノート」を知っているか?(Qoly)



ただそれでも、試合中の実況は無い方が、サッカーを観ることに集中できると私は思います。



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2017年2月9日木曜日

【小ネタ】ジュビロ磐田に小倉氏?

昨日(2017年2月18日)の磐田対北九州戦で、磐田ベンチに小倉元監督が映っていたとの情報が流れています。

左が小倉さん?。拾い物画像です。

磐田のGKコーチの大神さんという意見もありましたが、どうも小倉さんのようです。画像を見ると、確かに小倉さんに見えます。

現地で見られた方のツイッター情報でも、やはり小倉さんだったようです。(「小倉 ジュビロ」という検索ワード)

ただ、磐田のホームページには情報はありませんし、何がなんなんだか?

去年の監督ぶりから、「もう小倉なんて知らねーよ」という方もおられるとは思いますが、かなりビックリしたので書いておきます。


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2017年1月30日月曜日

【小ネタ】 関東学院大学の入試問題(英語)に納得がいかない(´・ω・`)

サッカーブログでなんのこっちゃかと言うと


関東学院がマリノスと提携しているので、このような問題文もできたようです。(「マリノスと提携、トップレベルの練習が魅力」、関東学院大学の記事)

とりあえず、もうちょっとポジティブな文面がいいような気がします。(´・ω・`)


納得いかない問題文の中身ですが、日本文は、

  • 私にはどうしてマリノスが、その試合に負けたかが、さっぱり分かりません。

となっています。一方、選択肢から英文を組み立てると、

  • I cannot understand how on earth the Marinos lost that game.

となるはずです。(「on earth」が疑問詞の強調。)


私が違和感を感じたのは2点、日本文が理由「どうして」を求めているのに対して、経過や方法を表す「how」を使っている点、そして「understand」に「how」をつなげている点です。
  • I cannot understand why on earth the Marinos lost that game.
理由を求める疑問詞の「why」なら、なんの問題も無かったはずです。そこに「how」が入り込んでいるのが違和感です。さらに、「how」の場合の日本語訳を考えると、
  • 私にはどのようにマリノスが、その試合に負けたかが、さっぱり分かりま(理解できま)せん。
となっており、怖い日本語になってしまいます。この文の怖い理由は、試合内容である、「0-2で負けた」とか「○○選手が大活躍だった」とか「A選手が上げたクロスをB選手が落として、C選手が決めた」という事を知っているのに理解できないというように受け取れるからです。

例えば、「understand」の代わりに「know」を使うと、
  • I do not know how on earth the Marinos lost that game.
  • 私は、一体どのようにマリノスがその試合に負けたのかを知りません。
となり、おかしくない日本語です。

結局、サッカーで言えば、試合内容とは「知るべき事」であり、内容がなぜそうなったかは「理解するべき事」です。今回の問題では、ココらへんがごちゃまぜになっており、それが違和感・気持ち悪さを感じた原因です。

問題文にもいちゃもんをつけるなら、「私には、どうしてマリノスがその試合に負けたかが、さっぱり分かりません。」というように読点の位置を変えると、文の要素のまとまりが良いはずです。


この内容が間違っていた場合、恥ずかしいので、速攻で削除します。(`・ω・´)


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2016年11月21日月曜日

【追跡記事】 2016年、ザスパクサツ群馬から移籍した選手達のその後

5月末の記事「 【小ネタ】 ザスパクサツ群馬の選手移籍問題」で、ザスパクサツ群馬(以下、群馬)からtonan前橋(以下、前橋)へ移籍した5選手と、契約解除になった八角選手について取り上げました。

2016年シーズンのJ2が終わったので、選手達のその後を簡単に調べました。



まとめると、このようになります。

  • 前橋へ移籍した5選手のうち、2選手は群馬に再度移籍(7月)、試合出場は無し。
  • 八角選手は、7月にJ3グルージャ盛岡と契約、9月以降10試合に出場。


各チームからの公式情報は、以下の通りです。

【トップチーム】朴 昇利選手、福島 遼選手 tonan前橋より移籍加入のお知らせ (ザスパクサツ群馬、2016年7月19日)

【チーム】八角大智選手 新加入決定のお知らせ (グルージャ盛岡、2016年7月11日)

移籍した選手達の動向をjleague.jpの選手名鑑で調べると、ザスパクサツ群馬に移籍した朴選手と福島選手の試合出場はありませんでした。

グルージャ盛岡と契約した八角選手は、9月11日以降、10試合に各90分出場、1得点しています。



あと、よく分からないのが、シーズン途中で群馬から前橋に移籍予定だった>イム・チョンビン選手です。

彼は、9月17日の時点で登録抹消、しかしながらシーズン終了まで群馬で練習参加との事です。

【トップチーム】イム チョンビン選手 登録抹消のお知らせ (ザスパクサツ群馬、2016年9月17日)

なんなんすかね、これ?(´・ω・`)





追記、2016年11月25日

この記事を最初に書いたのは、11月21日でした。今日(25日)になり、以下の情報が出てきました。


  • 7月に群馬に再度移籍(復帰)していた福島選手(23)の現役引退。
  • tonan前橋サテライトへ育成型期限付き移籍していたオ・ハンビン選手と契約更新せず(既に帰国)。
  • 同じく育成型期限付き移籍していた大岩選手は退団(本人コメントによると進学との事)。


詳しくは群馬のインフォーメーションページを御覧下さい。

これで、前橋に移籍した5人の内の3人が群馬を離れる事になり、中村選手のみが前橋に残っている状況です。

私は各選手の将来性を知りませんし、クラブ内の契約事情も知りませんが、結果だけを見ると、今回の群馬から前橋への移籍は成功とは言い難いでしょう。

実力社会のプロサッカーでは「よくある事」なのかもしれませんが、やはりJ2の群馬を経由してこうなった事にモヤモヤします。





追記、2017年4月26日

名古屋が群馬と対戦する事になり、この記事を思い出しました。

前橋に残っていた中村選手は、2016年12月16日に群馬に復帰していました。

【トップチーム】中村 俊貴選手 tonan前橋より移籍加入のお知らせ(ザスパクサツ群馬)


なお、2017年シーズンは、群馬から前橋への選手の移籍は無いようです。




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2016年10月6日木曜日

リスク管理って、何よ? (2016年10月6日 日本代表 対 イラク代表)

日本代表、イラクに2-1で勝利!やったね!\(^o^)/


で、記事の本題は「リスク管理」についてです。

NHK-BSでこの試合を見ていたのですが、イラクに1点取られた後、アナウンサーの方が「リスクマネジメントをしながら2点目を狙っていた日本ですが云々」と言っていました。

それ以前、日本の先制後から、アナウンサーが何度か「リスク管理をしなければなりません」と言っていたのですが、他の試合でもしばしば聞く、この「リスク管理(リスクマネジメント)」の単語、私は違和感を感じます。

私の主観が入りまくりだとは思いますが、サッカーの試合で「リスク管理」という単語を聞くたびに、「(リスク管理をしているの)だから大丈夫」と暗に続いている気がします。

社会生活の中でのリスク管理とは「損失などの回避または低減をはかるプロセス」(wikipediaのリスクマネジメント)なので、私の思い込みも大きくハズレている訳ではありません。


サッカーの試合で、一方のチームが相手陣内に攻め込んだ際、自陣ゴールに近い相手FWに対して、たいてい同数か一人多い程度のDFを残しておきます。

これは、相手FWよりも少ない人数のDFを残して攻撃するよりは守備に重きを置いている訳ですが、同数か一人多い程度のDFでは、安心できるほどの「リスク管理」ではありません。

DFにミスが出れば、あるいは相手FWに良いプレーが出れば、シュートまでされてしまうでしょう。

2014年10月、日本代表がシンガポールでブラジル代表と親善試合をし、4-0で敗北しました。

その時の日本代表はブラジルの前線の4人(ネイマールがいたと思う)に翻弄され、守備に釘付けにされ、ブラジルの残りの6人は主に守っているだけの印象でした。

ここまで行くと完全に「リスク管理」ができていると思うのですが、そうすると日本のサッカー番組で時々聞く「リスク管理」って、なんかズレてる気がします。



今日の一枚。


山口選手が途中から出てきた時に、「こいつが今日活躍したら、この画像貼ろう」と思った人達は他にもいたはず。

劇的な救世主ぶり、ほんと信じられない勝ち越しゴールでした(´;ω;`)

「ホタる」なんて言って、ごめんなさいm(_ _)m




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2016年9月21日水曜日

サッカークラブの経営者とは?

前回の記事では、サッカークラブと一般企業(会社)の違いについてまとめました。

今回の記事では、サッカークラブの経営者に求められる適性について考えます。


今回の記事の内容は、

動機その一
動機その二
動機その三
サッカークラブ経営者の資質とは?
サッカークラブへの理解
数十人規模の集団の指揮
感情に流されない
経営者の育て方?
サッカークラブの魅力

となっています。

残念ながら、まとまりがなく、当たり前の事しか書けていません。


以下、前回の記事で見せた、サッカークラブと一般企業(会社)の違いをまとめた表です。






動機その一


今シーズン(2016年)の名古屋グランパスの絶不調については、経営陣と監督によっては「ここまで悪くなるのか」と痛烈に実感させられました。

今まで、ガンバ大阪や清水エスパルスの降格騒動の際には、軽く笑っていたのですが(ごめんなさい)、今年は参りました。

サッカーの経営陣とは何なのか、彼らの仕事とは何なのか、疑問に思いました。



動機その二


今回調べる中で勉強になった記事(情報)を紹介しておきます。


サッカークラブ経営という無理ゲー (サガン鳥栖試合リポートブログ)
横浜Fマリノス嘉悦朗社長退任 (サガン鳥栖試合リポートブログ)
代表取締役社長 嘉悦朗より退任のご挨拶 (横浜F・マリノス公式ホームページ)
横浜F・マリノスが嘉悦朗社長の退任を発表 後任に日産自動車の長谷川亨氏 (ドメサカブログ)


この嘉悦社長の退任コメント読んでいると、(大)企業由来のクラブでは、2種類の経営者が必要になっているように思います。

一つは、クラブに残っている企業体質を変化させ、プロのサッカークラブそのものにする役割。

もう一つは、本来の意味でプロのサッカークラブを経営する役割です。

もちろん、個別の経営者がそれぞれの役割しか果たさないという事ではなく、経営者の想いによって比重は異なります。

大企業に由来しないクラブでは、本来のプロサッカークラブの苦闘そのものでしょう。



動機その三


スポーツ界最大の課題、プロ経営者を育てよう (日本経済新聞)

2015年より、Jリーグは立命館大学と共同で、スポーツクラブの経営人材を育成するために社会人向け講座を開催しています。

十分な職務経験のある人間を対象に、カリキュラムが組まれているようです。

始まったばかりですし、カリキュラムの内容が適切で完璧なはずもありません。

今後の講座の方向性、カリキュラムの内容の変化に注目したいです。

最悪なのは、今後10年間、カリキュラムの内容が変わらない事でしょう。




サッカークラブ経営者の資質とは?


サンフレッチェを再建した元社長“こやのん”こと小谷野薫の経営 前中後編 (サッカーキング)
モンテディオ山形サポーターの怒りとサッカークラブの社長 (オレのサッカー情報まとめ)

上記の記事の他にも、紙媒体の本がありますし、ネット上では様々な情報・知見が得られます。

これらの情報を読んで思ったのは、現在のJリーグでは、しばしば経営陣(主に社長)の当たりハズレが非常に激しい、という事です。

今シーズンのグランパスを含め、しばしば、企業からの天下り役員(社長)によるシーズン前の行動がチームを混乱に落としています。

海外の極端な例では、リーガ・エスパニョーラ(スペイン)のマラガが、オイルマネーの買収にあい、紆余曲折を経て給料未払い、移籍金未払いにまで行き着きました。

結果、マラガは1シーズンのヨーロッパリーグ(EL)の参加禁止になりました。

(日本語版wikipediaのマラガのページによると、4シーズンの欧州カップ戦参加禁止でしたが、英語版wikipediaのマラガのページによると、最終的に1シーズンのEL参加禁止となったようです。)

この例は極端ですが、世界各国でも経営陣による失敗はよくある話なのかもしれません。

こういう観点からも、Jリーグによる経営者育成講座は意味があると思うのですが、いかんせん、大企業から出向してくる社長、役員らに強制的に受講させる訳にもいきません。

従って、Jリーグを牽引するべきJ1クラブの経営者の質は一定ではない、と言えるでしょう。

J2、J3でも色々ありましたけど。

では、どういう人がサッカークラブの経営者になるべきか、考えてみました。

大雑把には以下の3つの条件です。

  • プロのサッカークラブをよく理解している。
  • 数十人(あるいはそれ以下)規模の集団の指揮に有能。
  • 感情に流されず、ビジネスに徹する事ができる。

以下、条件を1つずつ見ていきます。



サッカークラブへの理解


ようは、前回の記事で紹介した一般企業とサッカークラブの違いを理解しているかどうかです。

(知識としての)理解は、経験とは別物です。

しかし、理解していないよりは理解している方が、物事をうまく進められます。

時間は止まってくれません。

サッカークラブについて学習しながら経営に参加していては、重要なポジションの仕事はより難しくなります。

例えば、「コストカットのために選手達の年俸を下げようと画策していたら、引き止めに失敗して、チーム編成に失敗した」などという事態は、避けなければなりません。

サポーターの熱気、スタジアムの熱気も、一般企業では(直接は)経験できないものです。



数十人規模の集団の指揮


これはそのまま、社長が集団を上手く指揮できるかどうかです。

集団には規模の大小があります。

その大小により、組織の力の質と量は異なります。

大企業の役員であれば、その経歴は多様で、様々な経験をしているでしょう。

しかし、人にはどうしても得手不得手が存在します。

そして、大企業の中の数十人規模の部署と、それだけで閉じている数十人規模の集団では、内包する機能が異なります。

大企業の役員が「数十人規模の部署なんて誰でも経験してるだろ」と思っても、最高責任者として複数機能を持つ数十人規模の集団をうまく機能させられるかは不明です。

たいていは、上手く機能するはずなんですが。



感情に流されない


例えば、20年間ゴール裏で叫んでいる熱心なサポーターが中小企業の優秀な社長さんだとして(ちょっと無理な設定)、その人が愛するクラブの社長として冷静な判断をできるかは、ちょっと難しいでしょう。

カテゴリーの異なる別の地方のクラブなら、問題なく冷静になれるでしょう。

しかし、昔から見守ってきた生え抜きの選手達に、好き嫌いも含めて私情を挟まずに対応を判断できるかは、難しいでしょう。

クラブ愛のあまり、視野狭窄になってはいけません。


また、サポーター達の熱意にとらわれない事も必要です。

経営者にとって、サポーター達は長期の優良顧客です。

彼らに喜んでもらう事、熱狂してもらう事は、経営の重大事です。

彼らを不快にしている原因を取り除く、その状態を変化させる事は大事な仕事ですが、彼らの不満を一身に受け止める事は、また別の話です。

長期の連敗が続いた際にはサポーター達と話し合う事もあるでしょうが、サポーターのブーイングを毎日思い出す必要はありません。

それよりも、クラブ経営のために仕事をするべきです。


とはいえ、数十人、数百人に怒気と罵声を浴びせられるのは、本当にきついと思います。

サッカークラブの社長は、精神的に強い事も必要です。(エネルギーをすごく消費しそうです。)



経営者の育て方?


先に述べたように、Jリーグではサッカークラブ経営者を育てるための講座を開いています。

おおざっぱに参加者の立場から見ると、お金を払って、プロスポーツクラブ経営の簡単な講習を受けて、公的なコネクションを作って、クラブ経営に参加する、という事のようです。

Jリーグ側では実務経験豊富な人達の参加を想定しているようで、「簡単な講習+Jリーグの事情紹介」となっています。

Jリーグ側から見れば、この中から「当たり」が出てくれば嬉しい訳です。


この講座の内容については、参加者がクラブ経営に参加した際に「トラブルにならないための注意点」を教えているのかが気になりました。

経営者育成講座の細かい内容は、PDFで閲覧できます。(講座概要、Jリーグ・立命館 [JHC教育・研修コース(基礎) 2016-2017])

岡田さんや川淵さんの成功話苦労話は、もちろん参加者のモチベーションを高めるでしょうが、極論してしまうと、参加者たちが岡田さんたちと同じ状況で、同じ方法で成功する事はまずありません。

それよりも、匿名で良いのでサッカークラブでの失敗談苦労話を多く集めて分析し、頻繁に起きる問題、それらに対して経営者がよくおかしてしまう軽度の対応ミス、そしていくつかの致命的な対応ミスを紹介した方が、参加者達がクラブ経営で生き残るためには効果的に思います。

経営に参加する人間を育成するのですから、経営での失敗(特にサッカークラブの事情に起因した)がないにこした事はありません。

また、J1、J2、J3では、経営規模や観客の規模が異なる訳ですが、その違いもまた、問題の起きる種になるはずです。

この辺は、Jリーグが分析、マニュアル化してもいいんじゃないですかね?



サッカークラブ経営の魅力


「サッカークラブを理解する」に関連して、サッカークラブの経営の魅力(経営者のやりがい)について言及しておきます。

サッカークラブ経営の魅力とは、クラブの資産を増やす(クラブの経営規模を大きくする)、あるいはクラブ経営者としてプロサッカーに参加する事です。

自身の資産の増大に強い関心がある人は、自身で一般企業・ヴェンチャー企業を経営・保有し、投資運用を行うべきでしょう。

(経営規模が大きくなっていく際に得られる「旨味」は考えていません)


理由の一つは、一般企業とサッカークラブでの商品の質と利益の獲得方法の違いです。

サッカークラブでは、一般企業ほど、安定して大きな黒字を出す可能性はありません。

自身の資産を速く大きく増やしたい人は、サッカークラブ経営を選択肢から除外すべきです。


もう一つの理由は、サッカークラブの注目度の高さと質です。

サッカークラブは、企業規模の割には、地域的、全国的な知名度が相対的に高い組織です。

チームに加えて、チームを編成するフロントにも、その注目はそそがれます。

一般企業では、ほぼ全ての消費者の興味は商品にあります。

特定の個人、技術開発部の○○さんや、役員の△△さんは、消費者の興味の対象ではありません。

(同業他社の人々なら、興味をもつでしょうけど。)

しかしサッカークラブでは、チームそのものである監督、選手達、コーチ陣に加え、チームを編成するフロントも興味の対象です。

といっても、チームが好調の時には目立たず、チームの不調の際には目立ってしまうのが、経営者の悲しいところだと思います。

同じくらいの経営規模の一般企業なら新聞に載らないようなネタでも、プロのサッカークラブとなれば載る事があるかもしれません。

これは、小さな地方クラブから、世界規模のファンを持つビッグクラブまで、サッカークラブの変わらない性質です。

目立ちたがりの人には、好ましいポジションでしょう。





まとまりませんが、このへんで終わります。

今回、サッカークラブの経営者について考えてみましたが、深い所は理解できませんでした。(経験者じゃないので当然ですが)

サッカークラブに経営者は必須ですので、また今後、機会があれば調べてみたいと思います。





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2016年9月13日火曜日

サッカークラブと一般企業(会社)の違い、とは?

今回の記事では、サッカークラブと一般企業(会社)の違いを書きます。

主に、商品と組織の違いです。

以下の内容は、企業とサッカークラブの当たり前の違いですが、私が調べたところ、こういう違いがまとめられていなかったので書いておきます。

結局、サッカークラブと一般企業では、商品と環境が違い過ぎます。

次の記事で、サッカークラブ経営と一般企業経営(会社経営)の違いを考えます。

簡単なまとめが、次の表です。


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本記事の主張は、「 サッカーではボロノイ図を無制限に信頼しないでね 」、です。 特に私が危惧しているのは、盲目的な信頼によって、ボロノイ図が選手批判に使用される事です。 事実として、選手たちが動いてない時(動きが悪い時)ほど、ボロノイ図は各人がカバーできる領域に近くなり...