2018年6月22日金曜日

【日本代表】 日本ロシアドイツなどの「Activity time spent」の平均値

この記事の動機は、各代表チームの走りの激しさを調べる事です。

そのために、日本を含む数カ国のフィールドプレイヤー10人について、「Activity time spent」の平均値と分散幅 (standard deviation) を計算しました。


結論は、日本はもうちょっと頑張って走ろうぜ(連携しようぜ)、です。

ここで分かる事は、走行距離というよりも、おおまかな速さの違いです。





Activity time spent


「Activity time spent」とは、ロシアワールドカップで公開されている「Tracking Statistics」の表の右側に記載されている、選手たちが各速度でどの程度の時間走っていたかを示す割合です。

開幕戦のロシアの、Tracking Statisticsの表。Activity time spentは赤枠内。

この画像を拡大するかPDFファイルを御覧下さい。(参考記事、【小ネタ】ワールドカップの公開データ紹介

例えば「zone 1」は、「0-7 km/h」と定義されていて、選手たちがこの速度帯で移動していた時間を、出場時間の%で表示しています。

他の速度帯は次のとおりです。


  • zone 2, 7-15 km/h
  • zone 3, 15-20 km/h
  • zone 4, 20-25 km/h
  • zone 5, >25 km/h



対象国


今回調べた国は、グループHの日本、コロンビア、セネガル、ポーランドです。

グループステージの初戦のデータを扱いました。

あとは、印象的な試合を見せた、ロシア対サウジアラビア、ポルトガル対スペイン、メキシコ対ドイツの Activity time spent も調べました。


対象にしたフィールドプレイヤー10人は先発選手です。

ただ、ロシアのザゴエフは前半で負傷交代となったので、交代で入ったチェリシェフを対象にしました。

コロンビアは、サンチェスが早い段階で退場となったので、この選手のデータは不採用にしました。

またその影響を受けてクアドラードが前半30分で交代となったので、この選手もデータから外しました。(他の選手達とほぼ同程度の数値ではありましたが)



結果


各国のフィールドプレイヤーを対象にした、Activity time spent の平均値と分散幅。「±」の下の値が分散幅。

図を作るつもりではありましたが、libreofficeに挫折しました。これで勘弁してください。

黄色が日本、青色がロシア、ピンクがドイツとメキシコ、肌色?がポーランドとセネガルです。

ファイルを公開します。TrackingStatistics.xls (昔のエクセル形式で保存してあるので問題なく読めるかと)




グループH


日本の今後の対戦相手であるポーランドとセネガルが、この比較の優先ターゲットです。

で、この表を作ってみたのですが、グループHの4カ国の中で、zone 1 の平均値は日本が最も高く、「コロンビア戦での、数的優位だがそれを生かせなかった若干の動きの悪さ」という印象につながります。

コロンビアと比較すると、日本は zone 1 で1.5%多く、zone 2 で1.7%少なくなっています。

一方、ポーランドとセネガルは、zone 2 と zone 3 の値が日本とコロンビアより大きく、激しく走る試合だった事が裏付けられます。

この数値の差から分かるように、日本コロンビア戦とポーランドセネガル戦には、結構な運動量と速さの違いがありました。

ここで、 zone 1 と zone 2 の差の一つの解釈を書いておきます。

zone 1 と zone 2 の差が1%あると、90分の試合の約1分間、一方のチームは3.5km/h程度で移動し、もう一方のチームは11km/h 程度で移動する事に相当する。

おおまかには、一方のチームは徒歩移動で、もう一方のチームはランニングでの移動です。

この状態の1分間は、なかなか公平な競技とは言えない状況でしょう。

他の速度帯(zone)との差も、このように解釈できます。

よく走行距離を見た時に、「一人分違う」と言って一方のチームの優位性を説明しますが、この「activity time spent」でもそれに似た事がより細かく言えている、と思って下さい。

今後のセネガル戦、ポーランド戦でも、彼らの体調が良ければ、相応の運動量の差ができるかもしれません。

日本のコンディション調整に期待します。



その他の国々


Hグループ以外の、印象に残った試合の数字も調べてみました。

ポルトガルとスペインについては、日本よりちょっといいですが、コロンビアと同程度です。

その程度の運動量の差ですが、う~ん、世界の頂きの一角は遠いですね。

ドイツとメキシコ(ピンク色)は、激しい試合でした。

特に、ドイツの運動の激しさを物語る数値になっています。

問題はロシア(青色)です。

ドイツと比べても一段階数字が隔絶しています。

う~ん、開催国の熱狂的な応援が選手達を動かしていると思いたいですが、、、。

サウジアラビアも、zone 3 zone4 では同程度と健闘しているのですが、zone 1 zone 2 の違いが大きすぎて、真顔でドン引きです。(´・ω・`)

上記の zone 1 と zone 2 の差の解釈を思い出して下さい。

日本コロンビア戦では、一人少ないコロンビアが必要に駆られて走った訳ですが、人数の同じロシアサウジアラビア戦で zone 1 と zone 2 の差が6%もあるとなると、6分はサッカーにならない状況だったという事です。

これでは5-0という結果も納得してしまします。



今回の記事は、PDFから手動でコピペしてするのが一番大変でした。

各試合のプレーの激しさというのは見ていれば分かるのですが、個々の試合の違いが定量的に分かれば、また色々面白いと思います。

次は運動能力の高いセネガル戦ですが、その後の中3日?でのポーランド戦のメンバーがきになります。



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