2018年6月12日火曜日

名古屋グランパス 2018年前半戦総括 その2 攻撃と守備

名古屋の前半戦についてのまとめ記事、その2本目です。

前回の記事「名古屋グランパス 2018年前半戦総括 その1 前半戦成績」では前半戦の成績にまつわる数字を出しましたが、今回の記事ではその原因である攻撃と守備についてフワッと妄想します。

3-4-3と4-4-2との違いとか、各選手のポジション評価などはありません。



攻撃と守備の現状


前回の記事で書いた通り、前半戦の名古屋は、平均得点1点、平均失点2点、と勝つのが困難な状況でした。

名古屋の問題点は色々ありますが、今は個人のミスに焦点が当たる以前の段階、チーム全体の傾向の問題だと思います。

次の4点について論じます。


  • 攻撃で仕掛けられない、守備でボール保持者に当たれない。(精神的コンディション、肉体的コンディションの問題?)
  • パスコースが作れない?
  • 守備…。
  • プレス戦術 in リーグ戦?



1対1


「攻撃で仕掛けられない、守備でボール保持者に当たれない。」と書きましたが、要は1対1に不満があります。

守備については長崎戦が特に緩んでいたと思いますが、攻撃については1対1の仕掛けがとても少ない状態が続いています。

結果的に、攻撃では横パスやバックパスが多くなり、ボールを前に進めるのに時間がかかります。

これが、スタッツ(前の記事を参照)が良くない理由の一つです。

この点、4月18日のルヴァン杯の試合で内田選手が身体を張ってボールを前に進めた時にはずいぶんと興奮しました。

あの試合は前半で1失点しましたが、それでも「後半まだまだ得点できるぞ」と思えました。

鳥栖戦でのシャビエル選手のゴールも鮮烈でした。


フィールドに立っている選手たちは、当然相手選手達からプレッシャーを受けているでしょう。

しかし私は、名古屋の選手たちがJ1で一方的にやられる選手たちだとは思っていません。(ウチの子供達はできる子です!)

根拠はありませんが、攻撃で仕掛けないのは、何か精神的なものじゃないかと思っています。

あとはスプリントの問題、肉体的なコンディションの問題もあるのかもしれません。

今シーズンの名古屋の選手で、明らかに動きがキレキレだった事があるのは、シャビエル選手と内田選手くらいでしょうか?

最近になってフィジカルコーチが加入したとの事なので、改善を期待します!



パスコース不足


落ち着いて考えてみると、このチームは1対1での仕掛けが最重要でありません。

基本はパスサッカーです。

思い返してみると、「1対1で仕掛けない」事の他に印象に残っているのは、「ワンタッチパスがなかなかつながらない」事です。

いつの試合だったか、長谷川選手が後方から右サイドを走り、パスがポンポンとつながった時のプレーは印象に残っています。

おそらく、相手選手たちのプレッシャーがそれほどきつくない中盤でも、パスの出し手と受け手のそばでの3人目の動きが足りず、パスコースを準備できていないのでしょう。

去年は、例えば左サイド、和泉青木田口秋山玉田シャビ?らのうち4人が集まってポンポンパスを回してた記憶がありますが、今年はなかなかそういう場面を見ません。

直近の天皇杯での右サイドは、シャビエル宮原、遅れて小林みたいな感じで相手チームに数的優位を作られる場面もあったと思います。

なかなか人数が足りません。

ここら辺は、「止める蹴る」の技術的な事というよりも、J1になって相手選手たちの身体能力と技術が上がったせいで、ポジション放棄が怖いのではないかと推測します。

去年のパス回しが完成形とは思いませんが、とにかくボールの周囲で複数人の選手が動いて近くでパスコースを作る事は必要です。

とんでもない失点で敗北するとしても、勇気を持ってパスコースを作る事が今の名古屋の成長に必要なのではないでしょうか?



守備戦術


ボールを保持したいために、相手チームのボール保持者を追っかけるのは分かります。

中盤では、これをやるべきでしょう。

しかしペナルティエリア付近では、ボール保持者につく、ゾーンを守る、の2点は導入しませんか?

ボールをおっかけ過ぎて崩されたり、誰がマークするの?みたいな躊躇いはもうやめませんか?

長崎戦、ボール保持者のファンマ選手の近くにいた長崎の選手の動きに合わせて、ファンマ選手についていた櫛引選手が、ファンマ選手から離れました。

これが決定的なアシストにつながってしまったのですが、奈良戦でも同じようなプレーが一度ありました。

メインスタンドアウェイ側の席の眼の前で起こったので、たぶん後半だと思います。


守備の改善は、是非して欲しいです。

後半戦の勝利のためにも、失点が少ない事を望みます。



プレス戦術


ルヴァン杯では、名古屋はプレス戦術を見せてくれました。

負けてしまいましたが5月9日のルヴァン杯浦和戦と、そして5月16日のルヴァン杯G大阪戦では、試合開始後からプレスをかけ、ペースを握ろうとしました。

浦和戦はやられてしまいましたが、G大阪戦ではまさかの1-4で勝利しました。

押し込んだ状態でボールを奪い、ショートカウンターあるいは崩しの形にできるプレスは有望な戦術です。

しかし、リスクの高い戦術である事は間違いありません。

それでも、ボールを持って仕掛けないよりも、ボールを持たなくとも仕掛ける姿勢を見せて欲しいと思います。

勝利を目指す姿勢、そのために仕掛ける姿勢が見たいです。(やられちゃったとしても)

一つの問題は、これをリーグ戦で実施していない事です。(少なくともやりきっていない、成功していない。20180615)

リーグ戦のメンバーでももちろん実施できると思いますが、夏の中3日は無理そうなので、気温が落ち着いたらお願いしたい。

あるいは、中断あけの浦和戦か、その次節でターンオーバーして是非!



私は風間監督の方針を支持していますが、選手の獲得でチームが良くなるとは思っていません。

それよりも、「風間監督が今まで手を出さなかった事に手を出してくれる」事に期待します。


次の記事では、後半戦の日程やら勝点の話をします。

名古屋グランパス 2018年前半戦総括 その3 後半戦展望



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