この記事の前半は鳥栖の戦績の紹介で、後半はFootball LABからとってきた数字の比較です。
長いです。すいません。
サガン鳥栖公式ホームページ
この試合、LIVEトラッキングが行われます。画像をクリックするとjleague.jpのページに飛びます。 |
戦績
- 公式戦20試合を終えて、鳥栖は2勝9分け9敗、11得点19失点です。
- J1では2勝5分け7敗、勝点11の15位、7得点13失点です。
- 敗退が決定したナビスコ杯では、0勝4分け2敗、4得点6失点でした。
J1の降格圏は団子状態です。18位の福岡が勝点10、14位の甲府が勝点12、その間に勝点11の鳥栖、新潟、湘南が詰まっています。鳥栖は、次の試合を是が非でも勝ちたいはずです。
そして名古屋は、甲府の上、勝点15の13位です。次回負けると、降格圏にかなり近づきます(ヤバイ)。
勝敗と先制点の有無について、鳥栖は6試合で先制点を獲得し、11試合で先制点をとられました。3試合がスコアレスドローでした。
先制点を獲得した6試合の勝敗は2勝4分け、先制点をとられた11試合の勝敗は2分け9敗、となっています。先制点をとった試合でも、引き分けが多いですね。
鳥栖の不調な攻撃陣
この傾向を見るに、今季の鳥栖の敗因は先制点を取れない事です。先制点をとれない理由は二つ考えられます。- 攻撃が足りない。(自分達で先制点をとれない。)
- 守備が脆い。(相手チームに先制点をとられる。)
得点と失点を見ると、鳥栖は、失点数の少なさではJ1で4位、一方の名古屋は失点数の多さではJ1で2位です。
名古屋は得点数の多さで4位、鳥栖は得点の少なさで1位、つまり最も点がとれてないチームです。
これらの数字を見る限り、鳥栖は守備は良いのですが、攻撃が完全に不調です。
豊田選手は19試合に出場して5得点、そして他の選手達で6得点なのですが、6得点の内容は皆が1点どまりです。
J1に限れば豊田選手は4得点で、ランキングを見ると柏や大宮もトップスコアラーは4得点です。しかしこれらのチームには、他に2点、3点とっている選手達がいます。
1試合で2得点した試合は、第1節の福岡戦、第9節の仙台戦の2試合のみです。そして3点以上とった試合はありません。
鳥栖の何がおかしいのか?
Football LABの鳥栖のページで、スタッツの数字を見ると、鳥栖の攻撃はそれほどおかしな数字ではありません。パス10位、30mライン進入回数10位、攻撃回数11位、ボール支配率は約50%で9位。これらの数字を見ると、普通に攻撃をしているように見えます。
ただ、クロス本数が18.7本で5位、シュート本数が10.6本で15位と、この落差が気になります。単純に考えると、鳥栖はクロスによる攻撃の割合が他のチームに比べて高く、しかしながらそれがシュートに結びついてない状況だと思われます。高さと速さを備える豊田選手がいるので、クロスの本数を増やす事は正しいはずなのですが。
この辺の数字がきになったので、Football LABの数字を使って、色々な%を計算してみました。名古屋にはシモビッチ選手と川又選手、鳥栖には豊田選手がいるので、ウェリントン選手、ジェイ選手というポスト役がいる福岡と磐田の数値も、比較対象として出しました。
名古屋、鳥栖、福岡、磐田についての攻撃回数、30mライン進入回数、クロス本数、シュート本数、枠内シュート本数、ゴール数の数値とそれらの比(J1 1st-14終了時)。 |
ここに上げた数字は、攻撃回数、30mライン進入回数、クロス本数、シュート本数、枠内シュート本数、ゴール数です。これらの数字を使って、攻撃がどうゴールにつながるのかを想像する事が目的です。
全てのシュートがクロスによって供給される訳ではありませんが、そこは、シュートの何割かがクロスから供給されていると考えて下さい。
攻撃回数に対する30mラインの進入回数のパーセンテージ(30進/攻撃)を見ると、鳥栖はその割合が高く、中盤でのボール移動は比較的成功している事が分かります。
そして、30mラインの進入回数に対するクロス本数の%(クロ/30進)を見ると、名古屋と鳥栖はクロスを上げる割合が高い事が分かります。
しかし、クロス本数に対するシュート本数の%(シュ/クロ)を見ると、他のチームが80%前後なのに、鳥栖だけが56%と大幅に低い数字になっている事が分かります。
この場合、シュート本数には他の攻撃方法によるシュートも含まれているため注意が必要ですが、鳥栖のクロスからはシュートが生まれにくい傾向にあるようです。
もし仮に、実はどのチームでもクロスから生まれたシュートの本数に違いがないとすると、鳥栖は、他の攻撃からシュートできていない事になります。
シュート本数に対する枠内シュートの数の%(枠内/シュ)を見ると、名古屋と磐田が30%台なのに対して、福岡と鳥栖は25%程度です。
そして枠内シュートに対するゴールの%(ゴー/枠内)も、枠内/シュに比例するような数字になっています。
これらの数字の解釈には議論が必要だと思いますが、枠内/シュとゴー/枠内に関連があると考える事は自然でしょう。解釈の一つとして、枠内に向かう良いシュートを多く撃てるなら、ゴールの成功率(GKのセーブ失敗率)も比例して上がる、と考えられます。
最後に攻撃回数、シュート本数、ゴール数の%を計算すると、名古屋と磐田は、攻撃がシュートにつながるのが約10%、さらにシュートの成功率も約10%である事が分かります。つまり、攻撃がゴールにつながる割合は1%です。
鳥栖と福岡は、攻撃がシュートにつながる割合と、シュートがゴールにつながる割合がちょっとずつ落ちて、最終的な、攻撃がゴールにつながる割合は0.5%以下になります。
これらの数字だけを見るなら、鳥栖はクロスの割合を下げて、より多様な攻撃を仕掛ける必要があります。攻撃の指揮をとる選手が必要な状況です。また豊田選手を助ける、セカンドストライカーも必要です。
去年のスタッツを見ると、チームのアシスト王だった藤田選手(神戸に移籍)と2番目に点をとっていた水沼選手(東京に移籍)の穴を埋められていない事がよく分かります。フィッカデンティ体制の1年目ですが、どうなるでしょうか?
名古屋の攻撃の数字が良くてよかったです。
名古屋の攻撃が鳥栖の守備を敗れるかどうか、6月11日の対戦を楽しみにしましょう。
なお名古屋の守備ぃ…
クリックして頂けると励みになりますm(_ _)m
0 件のコメント:
コメントを投稿