2018年8月24日金曜日

オープントラッキングデータの解析 その4 個人の守備領域

DEBS2013のデータ論文

データのダウンロードページ(フラウンホーファー研究機構)






データの縮小


前回の記事に書いたように、データサイズは4GB。

DEBS2013での、このデータを使った解析の主題は、200Hzやら2000Hzのデータを流してリアルタイムで解析、動画を作成する事。

自分はそういうのには興味が無く、4GBのデータをpythonに読み込むだけで合計8GBのメモリを食いそうなので、扱いやすいサイズのデータに縮小する。

(元データをメモリに上げて4GB、さらにpythonで配列読ませて4GBと思ってるんだけど、違う?)

実際、メモリが13GBある google colab でデータ縮小するプログラムを走らせたところ、最初はやり方がまずかったようで、異常終了した。

20Hzのデータに間引いたところ、サイズを200MBまで落とす事ができた。


データの解凍と縮小についてのノートブック、td_004_4pub.jpynb




個人の守備領域


ある瞬間のスナップショットに、グラウンダーのパスに対する個人の守備領域をプロットしてみた。

赤点がチームA、青点がチームB、黒点がボール。太線はゴールライン。実線で囲まれた薄青の領域が、個人の守備領域。パスの移動速度12m/s, 選手の移動速度4m/s, 反応時間0.2sを仮定。縦軸と横軸の単位はmm。

「個人の守備領域」とは、私が「サッカー戦術 3 フォーメーションの選択」で導出した、グラウンダーのショートパスに対する守備領域。

特別難しい計算ではなく、三角関数を使った高校幾何による見積もり。

ボール保持者がパスを出してから守備側の選手が反応するまでの反応時間、パスの移動速度一定、守備側の選手の移動速度一定を仮定して、守備側の選手がパスにタッチできる領域を導出した。


今回、任意に取り出したある瞬間(前半の真ん中あたり)の選手配置に対して、守備側の選手達の守備領域をプロットした。

パスを出すボール保持者は、ボールに最も近い、チームAのGKとした。

反応時間はともかく、パスの移動速度と選手の移動速度はもう少し調べる必要があるが、とりあえず今回の数値に対してはこのようなプロットになる。

今回の数値では、チームAのGKからは、チームAの中盤の2選手へのパスは通りそうにない。

ゴール付近のチームAの選手たちにはボールを回す事ができる。


パス速度を変えると、当然ながら守備領域は変化する。

パス速度を20m/sにした場合は、以下の図になる。

パス速度が20m/sの場合。

パス速度12m/sに比べて、チームBの選手達の守備領域は小さくなり、チームAの中盤の2選手のうち、上寄りの選手には、その選手が少し動けばGKからの縦パスが入りそうである。



個人の守備領域をプロットしたノートブック、td_005_4pub.jpynb



次の課題は、ボール移動と選手移動の距離と速度のヒストグラム作成。



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