Goal.com/jp/のマッチレポート
ホームのレスターが1-0で勝利して、2位のトットナムとの勝点を7差にしました。試合前の勝点は、レスターが66、試合を終えたトットナムは引き分けて62、アーセナルが勝って58でした。レスターが負ければ、トットナムとの首位争いもより白熱したでしょうが、なんとか勝点3を手にして、2位との勝ち点差を7にできました。
以下、試合展開を戦術視点から簡単に書きます。
試合30分まで、レスターがボールを持って攻めこもうとする展開がよく見られました。NHK-BSで見ていたのですが、解説の平野さんの言うように「サウサンプトンの望む状況」だったと思います。レスターのパス成功率は低く、ボールを保持して攻撃をじっくり組み立てるよりも、カウンターで点をとってきたチームです。従って、サウサンプトンの思惑としては、レスターにボールを持たせて、自分達は守備をし、レスターにカウンターをさせずにボールを持たせ、逆に守備からの速攻を狙っていたのでしょう。パス成功率の低いレスターに対して、パスカットからのショートカウンターが決まれば最高と考えたのかもしれません。
しかし、サウサンプトンの攻勢によりこの流れが変わりました。前半31分にサウサンプトンのカウンターが炸裂し、GKを躱してのビッグチャンスが生まれましたが、レスターのシンプソン選手が身体を張ってシュートを止めました。その後も、サウサンプトンが攻勢になり、2本のミドルシュートを撃ちました。そしてその後の38分、一転、ボールはサウサンプトンのゴール前へ。この時、ちょっと前まで攻めていた反動か、サウサンプトンの選手達がゴール前に集まり、ペナルティエリア付近のレスターのボール保持者への寄せが遅れました。そこからのクロスボールを、モーガン選手がヘディングシュートで決めました。
その後は、サウサンプトンが得点をとるため、前掛かりになり攻勢を強めます。レスターにとって、この状況はロングカウンターの絶好のチャンスです。後半も基本的に同様の展開でした。長身FWを要するサウサンプトンがレスターのゴール前でセンタリングを上げ、レスターもカウンターを仕掛けますが、両者、攻撃に失敗あるいは身体を張って止められ、得点は入りませんでした。
後半20分ごろに岡崎選手が交代し、ウジョア選手が入りました。この後、レスターに何度かカウンターチャンスがあり、2回ほどスペースでバーディ選手がボールを持ったものの、味方選手の追い上げがなくゴールには至らない、という状況がありました。この時「岡崎選手がいたら」と思ったのですが、このような状況でのより成功率の高い選択肢はいくつかあったと思います。例えば、以下の二つの典型的なやり方です。
- ボールを持ってスペースに走り込んだバーディ選手が、ゴールを直接狙うのではなく、ボールをサイドで保持し、上がってきた味方選手達へセンタリング。
- カウンターの際にボールをまずウジョア選手に集める。ウジョア選手はセンターサークル付近でボールを待ち、相手選手達を引きつけ、後方から走りこんできた味方選手(バーディやマレズ)にボールを流す。
このような戦術云々はともかく、選手達のメンタルをコントロールし、勝利を得ているラニエリ監督のやり方も研究してみたいですね。今後の試合、優勝経験の乏しい選手達が大崩れせずに最後まで行けるのか、非常に興味があります。優勝して、現代のシンデレラストーリーを完結させて欲しいです。
普段からイングランドプレミアリーグ(EPL)を追っかけてはいませんが、岡崎選手が優勝するかもしれないんで、とりあえずミーハー気分で書きます。
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