2016年4月26日火曜日

【小ネタ】 走行距離とスプリント回数って、どんな感じ?

ふわっとしたタイトルと中身です。サッカーでは、選手達のプレーを評価するための指標がいくつもあります。その中で、選手達の動きの質と量を表す指標が、スプリント回数と走行距離です。ここでは、数字を色々挙げて、サッカー選手達の動き(苦しみ、大変さ)をちょっとでも理解したいと思います。



サッカーにおけるスプリントの定義

jleague.jpの試合結果のページでは、トラッキングデータの項目において走行距離とスプリント回数が公表されています。そしてスプリント回数の表示の下には「時速24km」と書かれています。従って、
  • スプリントの定義は、移動速度が時速24km (6.7m/s) 以上、
だと思われます。念のため、「サッカー スプリント 定義」などのキーワードで検索してみると、いくつかのサイトでは、スプリントの定義(意味?)として「10mから30mの距離を24km/h以上で走る事」と書かれていました。この「10mから30mの距離を」が、どこから出てきたのかちょっと分かりませんでした。以下では、上記のスプリントの定義を使います。

ここでは、速度の単位の書き方を「時速?km (?m/s)」とします。

スプリントの感覚

この時速24km (6.7m/s) がどんな数字なのか、他の数字を挙げてみます。

  • ジョギング、1kmを7分、時速8.6km (2.4m/s)
  • ランニング、1kmを5分、時速12km (3.3m/s)
  • 男子マラソン、42kmを2時間、時速21km (5.8m/s)
  • 男子100m走、100mを10秒、時速36km (10m/s)

ジョギンとランニングの数字については、検索で出てきたランニング婚活さんのページを参考にさせてもらいました(すごいサイトがあるもんだ)。男子マラソン、男子100m走については大体こんな数字ですよね。

従って、サッカーのスプリントとは、男子マラソンランナーより速く、男子100mランナーより遅い程度となります。こうやって数字を挙げてみると、スプリントに近い速度で走り続けるマラソンランナーの皆さんはすごいですね。

4月24日に更新されたjleague.jpのスプリント回数のチーム平均値を見ると、最多が湘南ベルマーレの211回、最小がヴァンフォーレ甲府の152回、J1全体での平均値が169回となっています。GKを除いた10人の選手達の平均値は、169/10~17、約17回です。

スプリントの距離がどの程度かちょっと分かりませんが、上で出てきた数字を信じるなら10mから30mでしょうか。仮に20mダッシュを17回やれと言われたら、運動経験の無い人達は間違いなく疲れ果ててしまうでしょう。

走行距離の感覚

同様に走行距離のチーム平均値を見ると、最長が湘南ベルマーレの121.8km、最短がヴィッセル神戸の111.6km(名古屋グランパスは111.9km)、J1全体での平均値は115.8kmでした。やはりGKを除いた10人の選手達の平均走行距離は、およそ11.5kmになります。(GKもだいたい4、5km移動していますが、めんどいので無視します。)

仮に、90分間で11km走るなら時速7.3km (2.0m/s)です。新潟戦の予習記事で調べましたが、新潟の加藤大選手によるJ1の最長走行距離が14kmです。90分間で14km走るなら時速9.3km (2.6m/s)になります。これらの速度は、大体ジョギングの速さです。

なので、もし皆さんが、サッカー選手達の運動量(苦しみ)を味わいたいと思うなら、90分間のジョギングに、17回ほどの20mスプリントを組み込んでみて下さい(責任は持てませんが…)。これが最低限の運動量です。実際の試合では、前後左右に停止とダッシュがあるので、より筋肉と心肺機能につらくなります。




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