本書のテーマは、ゴール前の攻防(遅攻)について議論する事である。
得点に直接つながるゴール前の攻防は、サッカー戦術から外す事はできない。特に両チームが人数をかけての攻防は、試合中にほぼ必ず起きる場面である。この攻防がどういう流れで行われて、どういう要素で構成されているのか、本書で議論する。
ゴール前の守備は、2段階で考える。オフサイドラインを利用したペナルティエリア前の守備と、オフサイドラインを突破された後のペナルティエリア内の守備である。ペナルティエリア前の守備は、MF層とDF層による2層のディフェンスラインとした。この守備がどうあるべきか、この守備を攻撃がどう崩すかが本書の大きなテーマである。
最後に、様々なボール移動をどう使うかについても議論した。